李禹煥美術館
李禹煥美術館について。
李禹煥氏を少し調べると、「もの派」というキーワードが出てきました。
李禹煥氏は、この「もの派」というグループに属する方のようです。
この方は、韓国出身で、1960年代から日本を拠点に国際的に活躍してきた美術家です。美術だけではなく、哲学にも深い造詣をもった方で、作品のもつ深い精神性のバックボーンになっているようです。
「もの派」というのは、木や石の自然のものや、紙や鉄などを加工せず、自然のままに作品にするという手法を用いる集団なのだそうです。
この美術館にも、自然のままの石と鉄板がおいてあるだけという作品や、絵筆で線を並べて引いただけという作品があります。
石を自然の中においただけでは、芸術作品にはなりませんが、人工物と対比させたり、幾何学的に配置することにより、石自体の美しさや存在が強調され、世界観を作り出しています。
筆で線を並べて引いただけの作品も、腕に意図的な力を加えずに、自然にかすれた線を、規則的に並べることによって、作品として成立させています。
さらに、李禹煥氏の作品は、作品の大きさや配置、配色から、心の落ち着きを感じます。それは、この方の哲学的な素養によるものだろうと思います。
李禹煥美術館ほど、彼の作品があるところは他にないようなので、心落ち着く世界観を存分に体感してみてはいかがでしょうか。
瀬戸芸。まずは3シーズンパスポート(前売り)を買いましょう。
瀬戸内国際芸術祭2019 の作品を鑑賞するためには、共通の作品鑑賞パスポートを購入するのが必須です。
このパスポートさえ買えば、ほぼすべての作品を1回ずつ鑑賞することができます。
お値段は、
3シーズンパスポート 4,800円 (16〜18歳は3000円)
1シーズンパスポート 4,000円 (16〜18歳は2500円)
*15歳以下は無料
開催期間中はずっと使えることを考えれば、かなり安いと思います。
しかも3シーズンパスに限っては、会期前の4/25までに購入すれば、
1000円引きの3,800円で購入することができます。
このパスポートを購入しない場合は、例年であれば、300円〜500円の個別鑑賞料を払えば鑑賞できるのですが、丸1日以上滞在するのであれば、パスポートを買ったほうがおトクかと思います。
(*まだ個別の鑑賞料が発表されていませんので断言はできませんが。。。)
追記:さらに Familymart のFamiポートでは、PayPay20%還元キャンペーン中 にPayPay で購入すると、760円の還元があり、実質3040円で購入できます。
しかし、地中美術館、豊島美術館はこのパスポートでは入ることはできないようです。
以下は、公式ページからの引用ですが、
作品鑑賞パスポートご利用の注意事項
※16-18歳の割引購入は身分証の提示が必要です。販売は当日各案内所での販売のみとなります。
※有効期間中、芸術祭の参加作品(施設)を各1回鑑賞できます。
※一部の作品や施設等において、別途鑑賞料等が必要となります。
※地中美術館・豊島美術館への入館割引はございません。
※地中美術館は予約制(オンライン、チケット制)ですので、ご注意ください。
[ベネッセアートサイト直島ウェブサイト http://benesse-artsite.jp/]
※作品鑑賞パスポートによる鑑賞予約はできません。
※作品鑑賞パスポートには、各会場へのアクセスに要する費用(船代等)は含まれておりません。
引用元: https://setouchi-artfest.jp/visit/passport/
私は 特に
の一文が気になりました。
前回までは、瀬戸芸の会期中はパスポートを見せると、地中美術館も安く入館出来ていた記憶があるのですが、今回は、正規料金を支払わなければいけないようです。
また、地中美術館はオンラインでの事前予約が必須になったようです。当日急に思い立って訪れても入れないんですね。
割引もないので、会期外に行ったほうが、ゆっくり見学できて楽しめるかもしれませんね。
今後も、開幕が近づくにつれて、情報も出てくると思いますので、その都度更新していきたいと思います。
私の直島遍歴
直島には地中美術館ができた2004年に初めて訪れました。
地中美術館は、瀬戸芸全体の核になる建物で、かの有名な安藤忠雄氏の建築です。
2004年当時は安藤忠雄という名前は知っていて、直島が芸術の島で国内外に人気が出てきているということも聞いたことはありました。
直島自体の活動はそれ以前からやっていたらしいのですが、地中美術館が出来て、地中というコンセプトのキャッチーさや、作品の評判の良さから、芸術に特に興味のない香川県民の間でも、関心度がものすごく上がったと思います。
私も、ローカルニュースか何かで直島の特集をみて、行ってみたくなったのでしょう。
いざ行ってみると、家プロジェクトの南寺、地中美術館にあるジェームズタレル作品の非日常な美しさに感動しました。
また、その当時は安藤建築自体初めてみたので、コンクリートうちっぱなしの神殿のような美しさに、安藤忠雄氏は立派な人だなあと思った記憶があります。
その後、友人を案内する形で2回、訪れました。自分も大満足でした。
そして2010年、瀬戸内国際芸術祭なるものが、開催されるということで、パスポートを買い、全島制覇しました。その時は、豊島、犬島にも美術館が建てられ、直島以外の拡充度合いに驚かされ、わが香川県でとんでもないイベントをするのだなあと思いました。島を巡る、冒険のような感覚にも心躍ったのを覚えています。
2013年も当然参加、すべての島は回れませんでしたが、西讃の島を重点的に巡り、直島、豊島、犬島も回り、有意義に過ごせました。
しかし、2016年、パスポートを購入したものの、3回目ともなると、島を訪れる新鮮な感覚はもう無く、素人の私でもわかりやすい、大型の箱物が新しく出来なかったこともあり、直島とあと一島くらいしか回っておらず、あまり記憶にも残っていません。
ここから先は、一つ一つの作品や作家に対する予備知識を入れ、見る方も本気で見ていかないと、楽しめないということに気がつきました。
そしてこの前回の反省から、2019年の瀬戸芸を有意義なものにするためにもこれから少しずつお勉強してこのブログでご報告していきたいと思っています。